※ 副都心&南北か、副都心×南北 ※
※ グダグダしてるだけの、やまもかわもなみもおちもない話 ※
※ 微妙に厭らしい感じ ※
※ ピアシングの描写を若干含みます ※
※ 苦手な方は要注意 ※
ベッドに寝転がり雑誌を読む南北に絡みついて、副都心が呟いた
「処女耳に興奮するんです」
「うわ、変態さんだ」
南北は雑誌から眼を放すこともなく切り捨てる
副都心が耳元に唇を近付けてもその態度は変わらない
「南北さん、ピアスは開けないんですね」
「自分に傷付けるなんてマゾ趣味持ち合わせてないよ
ピアス開けるなんて変態じゃないの、気持ち悪い」
「ここぞとばかりですね」
自分の耳に触れ副都心が肩を竦める
耳朶の先には、一筋の鉄針
「こんなの、ただのファッションですよ
すぐ性的な思考に行くなんて南北さん、欲求不満ですか?」
「耳朶に興奮するお前に言われたくはないね」
「南北さんは首筋フェチでしたよね」
「首から鎖骨ね」
微妙に噛み合わない会話を、互いに気にすることはない
ただ投げ合うだけの会話が続く
「あぁ、どうしよう、興奮してきた」
副都心は八重歯を立てて、南北の耳に噛みつく
「離れろ駄犬、気持ち悪い」
南北は雑誌を手にしたまま、肘で副都心の頭を小突く
しかし、犬か猫がじゃれつく程度の認識でしかなく、本気で引きはがそうとは動かない
「開けたいなぁ、ここに…」
耳朶をペロリと舐めて、口先で食む
「副都心はさー、ソレどうやって開けたの?
ピアッサ?安全ピン?」
「画鋲ですよ」
「…世間一般では文房具として認識されてる、アレ?」
「認識と言うか、事実として文房具のアレです」
「ドM、変態、自虐趣味」
「安全ピンより楽なんですよ
平たくなってるから、押しこみやすいんです」
「気持ち悪い~
性癖が移ったら嫌だから、近づかないで」
そう言って、南北は寝返りを打ち、うつぶせになって副都心と距離を取る
唾液で濡れた耳が、少し冷たかった
「南北さんのを開ける時はちゃんとピアッサを使いますよ」
「まず前提がありえないから。 僕、絶対いやだから」
「でも、処女耳のままだと、僕が興奮してしまうんです」
「二度とツラ見せんな」
手にしていた雑誌を投げつけ、完全に顔をシーツへ沈める
その上に、副都心がまたじゃれつくように圧し掛かり、クスクスと笑う
「ピアスの傷って、治らないんですよ」
「…そーなの?」
「穴は塞がりますけど、痕はずっと残ります」
南北は不意に、転がる様にして副都心との体位を逆にする
「痛くない?」
耳についたピアスに触れて尋ねる
「今はもう」
「開けた時は痛かった?」
「痛くはなかったですけど、血がとまりませんでした
開け所が悪かったみたいで」
「今はもう平気なの?」
「平気ですよ」
南北は小さく頷き、それを引っ張る
キャッチが抜けるのを押しとどめようとするのを無視して、半ば強引に引き抜いた
「うわ、本当に刺さってるんだ」
「無くさないでくださいね、気に入ってるんです、それ」
南北が指先でもてあそぶピアスを見て、声をかける
彼はそれを聞いているのかいないのか、手の平に握りこんで、その手の指先で副都心の耳に触れた
「ちょっと固い」
「やめてください、耳弱いんですよ」
「さっき、人のを噛んだり舐めたりしたくせに」
嘲笑いつつも、素直に手を離す
代わりに、指先に持ち直したピアスをホールへ宛がった
ゆっくりと押し込む
つぷつぷと、僅かに指先に伝わる感触を覚えながら
ゆっくり、ゆっくりと差し込んで…
…最後まで、貫く
「なんだか、南北さんに犯された気分です」
「僕も、妙に薄気味悪い気分になった」
頭の脇に落ちているであろうキャッチを探して手を動かしつつ、副都心がげんなりと呟いた
南北も副都心の上から降り、自身の身体を抱き寄せる
「やっぱり、ピアスは開けない」
南北の結論に、副都心は微笑した
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自分の中で、この二人の担当はファンタジー
大人じゃありえない、子供の幻想をフルパワーで発揮してほしい